シネマ座の怪人

映画館に住みたい

ロンドンの映画プレミアに参加した話

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どうも、シネマ座です。ひょんなことから、『キングスマン:ゴールデン・サークル』のロンドンプレミアに参加した際の話が出まして、「ああ、そういえば、何もまとめていなかったなぁ」という事で、約1年半の時を経て今更ながらこの記事を書いています。

映画の海外プレミアというと、なかなかハードルが高いイメージですが、基礎パターンは整理券(リストバンド)を現場で入手するだけなので、案外なんとかなります。

そういうわけで、実際の参加までの流れをまとめてみましたが、念のため、下記は吾輩が2017年9月に渡英した際の出来事であり、あくまでもレポートとして読んでいただければと存じます。

 

プレミアの日時をチェック
まずプレミアの会場・日時をリサーチ。おそらく大体、レスタースクエアに2館ある映画館「Cineword Cinema」か「ODEON」のうちのどちらかです。キングスマンは二館で実施されました。ただ、スクリーニング(先行上映)が実施されるのがそれらの映画館というだけで、レッドカーペットに参加するだけなら、とりあえずレスタースクエアに行けば良いものと思われます。

要は「大きな公園の真横に映画館が二つあってどっちかで先行上映やるけど、レッドカーペットのイベント自体はどのみち公園でやるからどっちの映画館かは関係ない」という感じ。

前提として、日本と異なり、先行上映は何かしらの抽選や寄付の特典でチケットが配られるのに対して、レッドカーペットには事前抽選ではない一般参加枠が大きく設けられています。あと、日程が変更になることもあるので情報はマメにチェック!

 

整理券の配布場所とタイミング
整理券は当日ないしは前日に会場付近で配布されます。キングスマンの際は前日配布でした。人気作だと前日の可能性が高いのでは、と思われます。ただし、空き枠さえあれば当日朝でも十分に参加券は入手できるようで、友人は007スペクターに当日券で参加しておりましたし、キングスマンもプレミア当日の地下鉄で無料配布されているタブロイド紙の朝刊で、案内の告知がなされていましたので、現場で情報収集される際ヒントになると思います。

 

実際にリストバンドを入手する

吾輩の場合は、前日朝に現場となるレスタースクエアの近くまで行ったので、映画館の前にいた関係者と思しきスーツの男性に「明日のプレミアのリストバンドはどこで配布されますか?」と声をかけ、現場で情報収集しました。

それがたまたま「今日配布する」(=前日配布)との事で、昼にリストバンドを配布する際の整理番号が発行されていました。

実はこのパターンはあまり聞いたことがなかったので、割愛しようか悩みましたが、念の為記載しておきます。

 

◆ 8:00 (前日 朝)

朝早く、まだ映画館が閉まっていたので、リストバンド受け取りの為の整理番号は同じ広場にあるマクドナルドの中で発行されていました(屋外が日本の12月並みの寒さだった為?)。店内で待機されているスタッフさんに声をかけてバインダーに名前を記入。名前を書くと、手にマジックで番号を直接書かれました。この番号が昼にリストバンドを受け取る順番になります。

◆ 11:00〜12:00

TKTS」というミュージカルなどの当日券を安売りしている券売所の付近にて手にかかれた番号順にリストバンドを受け取り。

◆ 12:00〜

残ったリストバンドは映画館(ODEON)の「中」で配布。長机がありスタッフさんが立っているので声をかけるだけで貰えました。

◆ 20:00

まだ劇場で配布されていました。

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◇ 9:00 (当日 朝)

地下鉄新聞の告知によると現場で配布あり。

◇ 12:00

列形成開始 (※のはずだった→後述)

◇ 17:00 

プレミアイベント開始

 

と、いう感じ。こちらがリストバンドです。持っているのは会場地図。リストバンドの色と地図の色が対応していて、バンドに書かれた数字順に当日は入場となります。

 

場所を選ぶ
リストバンドはエリアごとに色分けされていました。自分が行った時は残数に余裕があったので、好きな場所を会場地図を見ながら選ばさせてもらえました。スターが歩いてくる様子を長く眺めていられる中央や、インタビューなどが実施されるステージの前が良いと思います。もう一つ長く眺められる場所が、車椅子(wheelchair)の方の優先ゾーン横です。この辺りはゲストが特に長く立ち止まるのでお勧めと関係者の方は申しておられました。ただ正直どこにいても運次第だという気がします。

実際、自分は優先ゾーン横のバンドを頂きましたが設営時点で何かしらあったのか、エリアが消え、適当に違う色に振り分けられました。当日わかりました。予想外の展開。

 

当日の流れ

プレミアの開始時刻は17:00でした。参加者は、レスタースクエアに12:00に集合するように言われましたが……

14:00になっても会場に動きがないなど…

なかなかの展開となりました。実際、プレミアが始まるまで1時間を切った16:00過ぎでも、まだステージ上でドリルやトンカチの工具を出して設営をされておられるなど、何事も時間通りに行くとは限らないようです。

 

入場は、リストバンドの色とバンドに書かれた数字で順番に案内されます。

「赤色のリストバンドを持った人ー!!それじゃぁ、この辺りに数字が若い人から順番に並んでね」といった感じで召集がかけられるので、他の参加者に「君の番号は?」と声をかけて、参加者自ら列を形成します。

あとは簡単な手荷物検査を通過して、案内されたエリア内で場所を取り、ただ待つだけです。若い数字の方が先に入れるので、リストバンドは早めに手に入れた方が良いでしょう。

 

実際にスターが登場したら…

運が良ければ、セルフィーやサインをもらえるかもしれませんが、「実際に本人を拝めたらいいな」ぐらいの軽い気持ちで行った方が精神的に良いように思います。

スターが近くに来たら全力で名前を呼びましょう。長い待ち時間の間にお話しした、ポーランドから来たというサインマニアさんも「いいか、全力で声を出して振り返ってもらえ!」とアドバイスを下さいました。またいくらサインが欲しいからといって、他人のボードの上に自分のボードを重ねて出すことや、すでにサインを貰ったのに、再びサインをもらおうとするのはNGです。エージェントさんがしっかり見ておられて「君はダメ」といって、ボードを突き返されます。そのあたり、割としっかりしているものと感じられました。

 

現場の高揚感はなかなかのもので、大変楽しかったです。また、ロンドンプレミアにはロンドン市民だけでなく、かなり多国籍に人が集まっているようでした。韓国や台湾の方ともお話ししましたが、みなさま、大変フレンドリーな方々でした。国は違えど、同じ映画ファン。できれば長い待ち時間の間に、簡単な英語で十分なので、ご挨拶や雑談を交わしておくと良い気がします (「ワイ、日本から来た!〇〇の大ファンやねん!!」程度でOK)。俳優さんまで手が届かない後ろの方の為に、見知らぬ同志が気を利かせてサインボードを前に回している場面もありました。

 

ちなみに、実際に俳優さん本人が目の前を通ると頭が真っ白になります。「いきてる」としかすぐには感想が出てこなかった吾輩です。

少し落ち着いてもこんな感想しか出てこない。

お前は何を言っているんだ?

 

以上が、吾輩が体験したプレミアの参加券入手と当日の流れである。あくまでも、個人の体験であり、必ずしもこうなるとは限らないと思われるので、今後、プレミアに参加される方は、くれぐれも参考程度に留めておいていただければと、再度お願い申し上げます。

ただ、行って本当に良い体験ができたので、現場の様子がわからず、渡航を悩んでおられる方がいらっしゃれば、この記事が少しでも参考になれば幸いです。

 

オマケ: ところで……

帰り道、会場の柵に取り付けられていた装飾ボードを持ち帰る猛者に遭遇しました。

聞けば撤収作業が進むと貰えるとの事で、これを担いで40分ほど電車に乗り地元に戻るのだとか…… 家で飾るのかとお尋ねすると「とりあえず庭に置いてる。どうしようね、あっはっは!」と仰いました。そう言って豪快に笑うおねーさんに見送られ、吾輩は溢れんばかりの想い出と共にホテルへ帰ったのであった。