シネマ座の怪人

映画館に住みたい

『テネット TENET』のお守りを作る

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作中で印象深い、例のお守り製作の忘備録。

 

◆材料とうんちく

ワッシャーにも見えるドーナツ状の金属は、イギリス統治下のインドで流通していた1パイス(PICE)硬貨(1943-1947)。映画本編で使用されていたのは1943年製。『英国王のスピーチ』で描かれた、ジョージ6世が統治した時代のもの。歴史を感じますね。

なお、1947年にインドが独立してからは、同時に建国されたパキスタンでも類似の穴あき形状の1パイス硬貨が鋳造されはじめます。こちらはデザイン違いとなっており、国旗と同様の月と星が硬貨にあしらわれています。通販などで購入される際は要チェック。

余談ですが、「パイス硬貨」は遡る事、ビクトリア時代(1837-1901)の英国領東アフリカでも使用されていました。こちらは穴のないまた別のものですが、名前から伺えるその影響力や、恐るべし、大英帝国

 

◆材料がきた

さて、昨年、前述のコインをネット通販にて注文するも、年明けに販売元が音信不通となり、カード会社より返金を受けました。この事をTwitterで嘆いていると、なんと親切なフォロワー様よりコインを譲り受けることになりました。しかも紐まで…… ありがとうございます!!

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◆銅貨を磨く

材料をお譲り頂いたからには、本気を出さねばなりません。まず、硬貨の汚れを落とします。

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(左:After 右:Before)

タバスコやケチャップにつける技もありますが、今回は定番の酢を使用。5〜10分つけおくだけでかなり色は明るくなります。

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どうしても取れない黒ずみには重曹と歯磨き粉を使用しました。が、本来、古いコインをコレクションする場合は、汚れを落とさないのが通例です。磨く過程で表面に傷がつく事、付着した汚れそのものにヴィンテージとしての価値があることが理由です。

でも今回はストラップ作るんだ。

そんなの関係ねぇ!!

▼ということで、頂いた紐を通して完成。

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▼さ〜て、本編と比べてみるか……

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ちょっと磨きすぎた気もするけれど……

 

完成度高けーな、オイ!!

 

👍👍👍